ピアノ

クリアな音質とは?

先日「音質がクリアになってきている」と書きました。 yasuoalexander.hatenablog.com 書いている時にはあまり疑問に思わなかったのですが、「電子ピアノで音質がクリアになる」というのは一体どういうことなのか、うまく説明できないことに気が付きました。…

テクニックと音質 Vol.2

以前に「テクニックと音質」について考えました。 yasuoalexander.hatenablog.com ロシア・旧ソ連の名ピアノ教師ゲンリヒ・ネイガウスは 音質の洗練はテクニックの洗練であり、テクニックの洗練は音質の洗練である と語りました。 ジュリアード音楽院の名教…

アルゲリッチの上半身の動き

www.youtube.com あまり気を付けたことがなかったのですが、アルゲリッチの上半身はかなりダイナミックに動いています。 冒頭の、両手でオクターブの速い動きで顕著です。 必要があれば、自分もここまで動かせるでしょうか? かなり難しいです。 身体全体の…

ショパンの最後期の作品

ソナタの第3番を頂点として、ショパンの人生の最後に作られた一連の作品には、独特のオーラというか、妖気を感じます。 www.youtube.com このスティーヴン・ハフのアルバムのように、一枚のアルバムにまとめていたり、コンサートではよく「後期作品リサイタ…

サムエル・フェインベルクのバッハ「平均律クラヴィーア曲集」

ロシア(旧ソ連)のピアニストに、サムエル・フェインベルクという人がいました。 残念ながら、西側諸国にはあまり知られることはありませんでした。 しかし、数少ない録音の中にバッハ「平均律クラヴィーア曲集」があり、その異色さで恐らく後世に名を残す…

5月のピアノ-経過と展望

3月から3か月間、概ね毎日ピアノを弾いて過ごすことができました。 人生で最もピアノを弾くのが進歩した3か月だったと、記憶されることでしょう。 もっと続いてほしいような、生活のことを考えるとそろそろ終わってもよいような、複雑な気持ちです。 今月の…

ショパン:舟歌/アリシア・デ・ラローチャ

ショパンの子守歌(Berceuse)の楽譜を買おうとして、舟歌(Barcarolle)の楽譜を買ってしまったことはありませんか? 中身を見て「子守歌ってこんなに舟歌に似てたっけ?」と思って、しばらくしてからようやく気が付きました・・・ 舟歌も欲しかったんです。ホ…

好きなピアニスト Vol.3~スヴャトスラフ・リヒテル

「テンポはリヒテルに聴け!」 私が作った言葉です(ドヤ) 他に誰も言っていないですが・・・ リヒテルはあらゆる面で優れたピアニストだと思いますが、特にテンポの設定に関しては、右に出る人はいないのではないか、と思っています。 どの作品の録音も「…

四指をどう考えるか?

身体の構造で人間が他の霊長類と大きく違うところに、手の親指がほかの四本の指と正対している、というものがあります。 そのお陰で物を持てる、という自由を獲得しました。 ではその他の四本はどうでしょう? 普通は一本一本別々に考えると思います。 名前…

バッハの指使い

バッハの鍵盤作品の指使いを自分で考えることほど楽しいことは、他にあまりありません。 バッハ自身のテクニックも相当だったでしょう。 バッハの手はどのように動いたのか、想像するだけでもワクワクします。 本当はどんな表現をしたいか、で決めるべきなの…

心の赴くままに奏でる

オーケストラを舞台にしたドラマ「モーツァルト・イン・ザ・ジャングル」で、新しく就任した指揮者がタクシーの運転手に、こんな冗談を言うシーンがあります。 「ギタリストの演奏を止めるには?・・・楽譜を見せる」(笑) 「ピアニストを止めるには?・・…

マインクラフトの音楽

マインクラフトという人気のあるサンドボックス・ビデオゲームがあって、私もたまに楽しんでいます。 YouTubeで実況動画を見るのも好きです。 ゲームにはもちろんBGMがあります。 計ったように聞きたくない時に流れるので、プレイしている時にはオフにしてい…

ピアニストで最初のアレクサンダー・テクニーク教師~ネリー・ベン=オア

アレクサンダー・テクニークを知った頃、ロンドンでアレクサンダー・テクニーク教師からピアノのレッスンを受けられるだろうか、と検索した時には、ほんの数人しかいませんでした。 今ではたくさんいすぎて、どうすれば良いのかわからないくらいです。 初期…

カザルスによるバッハ「平均律クラヴィーア曲集」への誘い

今日の夕方、素振りをしに外に出たら、チェロの音色がかすかに聞こえました。 今まで聞いたことがなかったので、もしかしたら風の音がチェロのように聞こえただけかもしれません。 いいですね~チェロ。 私も弾いてみたいです。 ギターでもトロンボーンでも…

心拍計とメトロノーム

走る際は、できるだけ心拍計を着けるようにしています。 着けるようになったきっかけは、『体幹内操法』の栢野忠夫さんの動画を見たことでした。 www.youtube.com (心拍計については9分50秒くらいから) ガムシャラに走っていたのを、心拍計を使って心肺機…

「跳んだら見るな」信頼するということ

「跳ぶ前に見よ、跳んだら見るな」 誰が言ったかはわかりませんが、好きな言葉です。 跳ぶ前には、普通見ます。 何事も準備は大切です。 そして跳んだら、普通は見ないです。 そうです。 映画『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』の最後の関門です。 「自分…

秘儀“鳥”

最近、ピアノを弾いている途中に飛ぶことにしました。 腕が羽ばたくように、頭と脊椎(首-背骨-骨盤)を動かします。 一瞬にして、羽毛のようなタッチに早変わりする、かも? 何が難しいかと言って、“鳥”をするために、プレイを中断させることです。 ダラダ…

好きなピアニスト Vol.2~アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ

音色の美しさに関しては、右に出る人はいないと思います。 www.youtube.com 自分の強みを知って、こういう曲を弾いているのでしょうが。 最初に聴いたときは、このピアノは特殊で誰が弾いてもこういう音が出るピアノなのではないか、と思いました。 逆でした…

オクレール先生(のだめカンタービレ)方式

パリの音大に留学中ののだめには毎週、オクレール先生から多数の課題が出されていたようです。 そういう進め方をする先生って多いのでしょうか? 広く、浅くという方向性。 私が子供の頃に受けたレッスンは、ある程度弾けるようになるまで何週間か続けるスタ…

秘儀“下目遣い”

普段ローランドのF-120という電子ピアノを弾いております。 性能には何の不満もないです。 音も好きだし、タッチも申し分なく、オルガンの音も素晴らしい。 ファのオクターブが少し濁るとか、メトロノームの音量が調整できないとか些細なことです。 www.yout…

「それは頭と脊椎のアクティヴィティですね」

アレクサンダー・テクニークのレッスンで、生徒さんのやりたい動きを一度見た後に、教師がこう言いました。 「それは頭と脊椎(首-背骨-骨盤)のアクティヴィティですね」 きっと教師は、生徒が何をどうしたいのかがわからなかったのだと思います。 だって「…

新曲チャレンジ-ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番第1楽章

昨日のジョギングで、脚が筋肉痛です。 忘れたころに痛くなるよりは良いですか。 今日は素振りとお尻歩きで我慢。 5月の課題曲は、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番の第1楽章にしました。 第一感、無理そうなのですが、引きこもり期間がまだ続きそうなので…

好きなピアニスト Vol.1~イグナツ・フリードマン

勝手に師匠にしているピアニストの一人です。 キーシンやツィマーマンといった現在活躍するピアニストも好きですが、戦前のピアニストの録音をよく聴きます。 音が古いと良い演奏に聞こえてしまう、という病気かもしれません。 フリードマンは1882年に生まれ…

ピアノの音を一つ一つ聞き手に届ける

ピアノで弾かれた音楽を聞き手、音楽として届けるのでなく、一つ一つの音を届ける。 最近そういう試みをしています。 そもそも最近は、あまり聞く人のことを考えていなかったというのもあります。 世界一有名なアレクサンダー・テクニーク教師、バジル・クリ…

100歳までの途方もなく長い時間をどう過ごすか

マイケル・J・ローズの「幻想から覚醒へ」にこうありました。 『職種別の平均寿命を調べた結果によると、寿命が最も長いのは、交響楽の指揮者だった』 (第27章 健康についての問いかけ) 創造的なことに関わっている人は、自然と“今この瞬間”を意識していて…

4月のピアノ-経過と展望

貯金はみるみる減っていきますが、その分ピアノが弾けています。 ピアノとブログに投資していると考えましょう。 その投資が何を生み出すのかは謎ですが。 4月の新曲はフンメルのロンド変ホ長調作品11。 www.youtube.com イグナツ・フリードマンが弾いていて…

日米野球選手のピアノ演奏対決!

野球もピアノも好きな方には格段に目新しい話題でもないのですが・・・ 国別対抗野球選手によるピアノ大会! トップバッターは日本代表、西武ライオンズの山川穂高選手! www.youtube.com 続いて、米国代表のシカゴ・カブスのアンソニー・リッゾ選手! www.y…

スタインウェイの自動演奏ピアノ・スピリオ

テクノロジーの進化はもの凄いですね。 ピアノを弾く人がいなくても、生のピアノが聴ける時代になりました。 www.steinway.co.jp www.youtube.com ピアノの自動演奏は100年以上前から試みられていて、簡単に言えばオルゴール形式でたくさんの「録音」は残さ…

ピアノを弾いている時の創造的な瞬間

滅多にないですが、私はピアノを弾いていて、音楽が急に流れだす瞬間があります。 その時の天にも昇るような感覚は、何物にも代えがたいです。 そのためだけに、特に何の得にならないのにピアノを弾き続けているようなものです。 さすがに年数を重ねて、『メ…

速く?遅く?~バッティングセンターでピアノの練習法を考える

バッティングセンターは大好きです。 コインさえ入れれば、文句を言わずにいくらでも投げてくれるのですから、これほど楽しい場所はありません。 最近は学校が休みだったせいか、子供たちで溢れていたのですが、先日たまたま空いていたので50球ほど打ってき…