カザルスによるバッハ「平均律クラヴィーア曲集」への誘い
今日の夕方、素振りをしに外に出たら、チェロの音色がかすかに聞こえました。
今まで聞いたことがなかったので、もしかしたら風の音がチェロのように聞こえただけかもしれません。
いいですね~チェロ。
私も弾いてみたいです。
ギターでもトロンボーンでもよいのですが、何か新しい楽器をやってみたいです。
ピアノを弾いてみたい、と思ったのは、チェリストのパブロ・カザルスの「私の朝は、バッハの平均律を2曲弾くことで始まる」というような言葉を聞いたのが、きっかけの一つです。
カッコイイな、と思って。
自分も朝起きて、平均律を弾いてみたい、と思ったのです。
未だに全然弾けませんが。
なので初めから、バッハ「平均律クラヴィーア曲集」を弾いています。
1か月で1曲(プレリュードとフーガ)、全2巻計48曲を4年間でマスターする、という壮大な計画です。
カザルスさん、ありがとう。
平均律から始めたというミスを除けば、最大のミスは、第2巻から始めてしまったことです。
聴いている分には、第2巻のほうが圧倒的に難しい、とはわからなかったのです。
第1番のハ長調は苦労しながらも何とか通り過ぎましたが、第2番ハ短調のフーガは泣きました。
手も足も出なかったことを、今でも鮮明に覚えています。
第2番のフーガは、最初は三声なのですが、後半から四声になります。
このパターンは他の曲もそうですが、大抵地獄を見ます。
バッハは三声の予定で書き始めたのでしょう。
しかし、発展してしまって仕方なく四声にしたわけですから、これはもう限界まで難しくなってます。
そして第3番はシャープ7つの嬰ハ長調。なにこれ・・・
更に、第4番は装飾だらけの三声のプレリュードに、高速フーガ。
もう無理。無理です。ボクには無理です。
途中の曲も簡単なものはありませんが、最後の8曲がまた難曲揃い。
バッハも飽きちゃって、ヤケクソで書いていたんだとしか思えません。
全く手も足も出ませんでした。
いや~今思い出しても、最初の2年間はキツかった。
これからカザルスの気分を味わいたくて「平均律を弾きたい」と思っている方は、せめて第1巻から始めることをオススメいたします。