初見が苦手な人の特徴~「ピアニストの脳を科学する」より
先日紹介した「ピアニストならだれでも知っておきたい「からだ」のこと」の訳者でもある、古屋晋一さんの著作「ピアニストの脳を科学する」を読んでいたら、
初見が上手ではないピアニストは、初見が上手なピアニストに比べて、どれだけ先の音符を見るかが一定していないことがわかりました。
(第4章 楽譜を読み、記憶する脳より)
という文章があって、自分がそうかも、と気付きました。
ピアニストの脳を科学する / 古屋晋一著
さっそく検証してみると、結構一定ではないようです。
観察すると余計に固まる、という面も加わっているかもしれませんけれど。
初見が上手なピアニストは「平均して4~8音くらい先を見ながら演奏」しているということなので、やってみますが、上手くはいかないです。
きっと最初の1音を見る、ということを変えていく必要があるでしょう。
「ピアニストの脳を科学する」は、ピアニスト(演奏家)とそうでない人の脳や身体の使い方がどう違うか、実験データで検証している本です。
どこを読んでも面白いです。
著者の古屋晋一さんは、実際にリサイタルも行っているピアニストでもあります。
第6章の「ピアニストの省エネ術」では「脱力」に関して
実は、私がピアノ演奏についての研究を始めたのは、この秘密を明らかにしたいという気持ちからでした。
と書かれています。
永遠のテーマなのでしょうね。
鍵盤を下げる、という単純な動作なのですが。