ベートーヴェンの初期ピアノ・ソナタ
車の助手席に乗り込んだら、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第3番のフィナーレが流れていた、という経験をしました。
なかなかレアではないでしょうか。
レア、という言葉を聞くと、なぜかワクワクします。
男のロマン、みたいな。
ベートーヴェンの初期のソナタ、作品2の3曲(第1~3番)、第5番、第6番などはお気に入りです。
特にハイドンに献呈された作品2の3曲は、ベートーヴェンが20代前半までに達成してデビューした当時の、言うなれば挑戦状のような、野心に満ちた作品だと思います。
中身が詰まっていて、力強いです。
「デビュー作を褒められるのはうれしくない。そこから進歩していないように感じられるから」と語っている人がいました。
しかし、デビュー作にはそれまでの途方もない年月が詰まっていて、音楽でも文学でも、特別でもよいのではないかと思います。
不思議なのは、ベートーヴェンのピアノ・ソナタや交響曲はどの時期の作品も楽しめるのに、弦楽四重奏曲の好みは後期の作品に傾いて、初期の6曲はいまだに馴染めないところです。
どうしてですかね~わかりません。
時期が来れば、きっと良さがわかるようになるでしょう。
来月の課題は、作品2の3曲をローテーションで弾く、が最有力候補です。