古代の洞窟 / ロブサン・ランパ
マイケル・J・ローズさんの著作「幻想から覚醒へ」(第16章 叡智と知性)で、ロブサン・ランパが話題になっていたので読んでみました。
古代の洞窟 チベット少年僧の不思議な物語 / ロブサン・ランパ著、野村安正訳(中央アート出版社)
https://www.amazon.co.jp/dp/4813604854
少年僧ロブサン・ランパが、師であるラマ・ミンギャール・ドンダップの導きで、超能力を含めて成長していく、というお話。
タイトルの「古代の洞窟」はエピソードの一つで、少年ロブサンと師匠との問答がメインです。
残念ながら洞窟探検のお話ではありません。
何より、師ラマ・ミンギャール・ドンダップが素晴らしいメンターです。
将来チベットの命運を背負う運命にあるとされる少年の教育を任されているのですから、並の人物では務まらないでしょうが。
ロブサン君は幼い頃から超能力を発揮しています。
その力は師ラマ・ミンギャール・ドンダップ以上のものがあるようです。
そのスピリチュアルな面の成長に加えて、相反するともいえる現実の世界を生き抜く術も教えていきます。
そのバランスが絶妙です。
教えを受けて、ロブサン君の信頼が更に深くなっていく過程がよく描けています。
物語が終わる頃になると、かなり顔つきが変わったロブサン君が容易に想像できます。
こんな教師に出会えたら、きっと素晴らしいことでしょう。
あとはチベットに行ってみたくなりますね~。
どんな土地なのでしょうか?
いつもだったら土地の名前が出てきたりすると、画像検索してしまうのですが、ぐっとこらえて想像力に任せました。
著者のロブサン・ランパについては、いろいろ疑問があるようです。
記録ではイギリスから一歩も出たことがないのに、自分はチベット出身の僧侶である、と語っていました。
地球から出たことがない人が、『スターウォーズ』の原稿を持って「ボク、ルーク・スカイウォーカー。ジェダイの騎士です」と言い張ったみたいなものでしょうか。
私は気にしませんが、騙された、と思う方も多いようです。
ジェダイの騎士が地球のどこかにいる、と考えるほうが楽しいと思うのですが。
英語をメインに、19冊全ての著作が有志の方々によって作られたサイトからダウンロードして読むことができます。
メニューから"Research Material"を選択すると、一番下に19冊分のタブがあります。
日本語訳は今のところないようです。